サミット後に事態が急変する!?
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4月12日未明に発生した神戸山口組山健組系石澤組(長野県上田市)の事務所への発砲事件を最後に、音無しの構えを続けている六代目山口組と神戸山口組。これは伊勢志摩サミット(5月26日・27日)中だけの一時的な停戦なのか、それとも「両団体に、特定抗争指定暴力団への指定が検討されている」(捜査関係者)ことを踏まえた、ある程度永続的な休戦なのか、さまざまな憶測が飛び交っている。
そんな中、取材班は、六代目山口組有力団体系列の某幹部A氏との接触に成功、絶対匿名を条件に現役幹部組員の生の声を入手することができた。
プロフィールなどは書くことができないが、「山一抗争も経験している」という某幹部は、今回の分裂劇をどのように捉えているのだろうか。
──(編集部) 今回の分裂を知ったとき、どう思いましたか?
某幹部 窮屈に縛られていた私らには、実際、凄いことが起こったな、とみなさんと同じように興奮しましたな。
── 当初、私たちマスコミのあいだでは『山口組が分裂するなんて、ありえない』という声が大半でした。組織の内部にいるAさんはどうでしたか? 最初から信じることができましたか?
某幹部 他の人らの感覚は分かりませんが、私らみたいな現場の人間は、信じれましたな。それだけ、当時の体制には、辟易している面があったもんでね。
── 分裂で、いちばん衝撃を受けたことは何でしたか?
某幹部 山健組と一緒に宅見組が立ったことですな。この2団体が歩調を合わせて立ったということは、それなりの覚悟を持たれてやられてるんだな、と私らは思いましたね。だって山健組と宅見組ですよ。ただたんに不平や不満などの安易な理由ではないことが伺えましたな。それだけ実力のある組織ですからな。
── Aさんは現在も六代目山口組系列で活動されてますが、神戸山口組に移籍したい、という想いはありますか?
某幹部 今更はないですな。スタートから神戸山口組で立っていたら別だったでしょうが、今から移籍という気持ちはないですわ。だからといって敵対意識なんてもんは私はまったくないですよ。逆に神戸山口組の人らのことをみんな心では応援しとりますもん。あのままやったらいかんというのは、みんな大なり小なり感じてたことなんですよ。組織に疑心暗鬼や猜疑心が蔓延したらいけませんわな。みんなガキの時分からゴンタして、近所から手のつけられない坊主や言われて、親の言うこともきかない末にヤクザになったんですよ。それが組織というものにね、雁字搦めにされてみなさい。息ぐるしいですわな。(今回の分裂劇は、ヤクザになったときの気持ちとか)そういうのを思い返す機会でもあったんじゃないですかな。だから(六代目山口組から離脱されたへの不快感は)何もないですわ。
── サミット後に事態が大きく動くとか、年内に決着するとか言われておりますが、そのあたりはどのように感じられてますか?……続きは…