衝撃実話!女が男を刺した理由 -第⑧話‐ 『崩壊し始めた最後の砦と芽生え始めた殺意?!』
■私の存在はもはや"妻"ですらなくなった...
"読まなきゃ!"
"覚えなきゃ!"
"カメラを使える様にならなきゃ!"
そんな言葉が強迫観念のように頭の中で響き、私は追い込まれていく。しかし、本の返却日の前日、Yがそんな私に拍車をかけるように罵ってきた。
「おいおいおいおい!お前、そこの本ちゃんと読んだのかよ!?」
「いつになったら、ちゃんと覚えんだよ!働いてないんだから、時間なんかいくらでもあんだろ!どうせ、動画とか観て毎日グータラしてんだろ!?」
以前書いたラブホテルの仕事は、あまりの劣悪な環境に加えて給料面(※タダ働きが多すぎた)で折り合いが付かず、少し前に辞めていて、次の仕事を探している最中だったのだが、私はそんなYの言葉に絶望した。
なぜなら、炊事、洗濯、掃除、ブログの更新管理、ライブの手配から荷物運び等々、ありとあらゆる雑用をこなす、文字通りYの"スタッフ"、もしくは"マネージャー"であり、私の存在は既に"妻"などではなかったのだ。
同棲を始めた頃から、大して働きもせず暴力を振るい、浮気をした挙句になけなしのお金まで使い込んでいた男に言われなくてはいけない言葉なのだろうか?
更に自分の夢のために上京して私を振り回し、婚姻の事実すら隠して奴隷のような扱いをするYが許せなくなっていた。